Cohenのdとは
Cohenの効果量 d は, 2つの平均の差を 標準偏差で標準化した値 です.
単位に依存しないため, 異なる研究間でも比較しやすい という利点があります.
平均の差がどれくらい大きいかを表す指標
統計的検定では, p値を用いて 「差があるかどうか」 を判断します.
しかし, p値だけでは その差がどれくらい大きいのか は分かりません.
効果量は, 差の大きさそのものを表すための指標です.
Cohenの効果量 d は, 2つの平均の差を 標準偏差で標準化した値 です.
単位に依存しないため, 異なる研究間でも比較しやすい という利点があります.
対応のないt検定のページで用いた, 次のデータを再び考えます.
| 実験群 | 統制群 |
|---|---|
| 72 | 65 |
| 75 | 60 |
| 78 | 62 |
| 70 | 58 |
| 74 | 63 |
平均は,
$ \bar{x}_1 = 73.8 \quad,\quad \bar{x}_2 = 61.6 $
対応のない2群比較における Cohenのdは, 次の式で定義されます.
$ d = \frac{\bar{x}_1 - \bar{x}_2}{s_p} $
ここで, $s_p$ は プールされた標準偏差 です.
$ s_p = \sqrt{ \frac{(n_1 - 1)s_1^2 + (n_2 - 1)s_2^2} {n_1 + n_2 - 2} } $
前の例では,
これらを用いると,
$ s_p \approx 2.85 $
したがって,
$ d = \frac{73.8 - 61.6}{2.85} \approx 4.28 $
Cohenは, dの大きさについて 次のような目安を示しています.
| dの値 | 解釈の目安 |
|---|---|
| 0.2 | 小さい効果 |
| 0.5 | 中程度の効果 |
| 0.8 | 大きい効果 |
今回の例では, 非常に大きな効果があった と解釈されます.
p値は, 「差があるかどうか」 を判断する指標です.
一方, Cohenのdは, 「差がどれくらい大きいか」 を表します.
研究では, p値と効果量の両方を報告する ことが重要です.
対応のないt検定の結果, 実験群と統制群の得点に有意な差が認められた (t(8) = 6.8, p < .01, d = 4.28).