対応のないt検定

別々の2つのグループの平均の差を調べる検定

この検定は何をするもの?

対応のないt検定は, 互いに独立した2つのグループの平均に差があるかどうか を調べるための検定です.

同じ人を2回測定する場合ではなく, 別々の対象から得られたデータ を比較するときに用います.

具体例(実際の数値)

例として, 実験群と統制群の2つのグループに分けて, テスト得点を測定したとします.

実験群 統制群
7265
7560
7862
7058
7463

この2つのグループは, 同じ人ではなく, 互いに独立しているとします.

t値を求める手順

① 各グループの平均

$ \bar{x}_1 = 73.8 \quad (実験群) $
$ \bar{x}_2 = 61.6 \quad (統制群) $

② 各グループの標準偏差

それぞれのばらつきを計算すると,

$ s_1 \approx 3.0 \quad,\quad s_2 \approx 2.7 $

③ t値の計算

対応のないt検定(等分散を仮定する場合)のt値は, 次の式で求めます.

$ t = \frac{\bar{x}_1 - \bar{x}_2} {\sqrt{\frac{s_1^2}{n_1} + \frac{s_2^2}{n_2}}} $

今回は両群とも人数が5名なので, $n_1 = n_2 = 5$ です.

$ t = \frac{73.8 - 61.6} {\sqrt{\frac{3.0^2}{5} + \frac{2.7^2}{5}}} \approx 6.8 $

p値はどこから出てくるのか

t値は, 「2つのグループの差がどれくらい大きいか」 を表す指標です.

次に, そのt値がどれくらい珍しいか を判断するために, t分布を用いてp値を求めます.

等分散を仮定する対応のないt検定では, 自由度は $ n_1 + n_2 - 2 = 8 $ となります.

自由度8のt分布において, $t = 6.8$ は非常に大きな値であり, p値は 0.01 よりも十分小さくなります.

結果の解釈

p値が0.05未満であるため, 実験群と統制群の平均には, 「偶然とは考えにくい差がある」 と判断します.

論文での書き方(例)

対応のないt検定を行った結果, 実験群と統制群の得点に有意な差が認められた (t(8) = 6.8, p < .01).

まとめ